ベトナムの宅配水を調べてみた。19リットルのボトルと、飲み終わっても捨てない容器

ベトナム生活図鑑09。Nước uống ベトナムの宅配水。La VieとSAPUWA、19リットルのボトル。

ベトナム生活図鑑|第9回。情報確認:2026年9月29日。La VieとSAPUWAの公式商品情報・配送条件を使用しています。価格、配送地域、特典は注文時に変わる場合があります。

水を3本買う。その「3本」が、57リットルになる買い方があります。La Vieの19リットル入り大ボトルなら、1本の中身は500ミリリットルのペットボトル38本分。家庭やオフィスで使う水をまとめて受け取り、飲み終えた容器は次の配達へ戻していきます。

この買い物では、水代を払えば話が終わるわけではありません。初回には容器の保証金があり、買い足す本数によって配送条件が変わり、利用をやめる際には回収の手続きが残ります。ボトルの形も一種類ではなく、給水機へ逆さに載せるタイプと、蛇口が付いたタイプがあります。

La Vieだけでなく、ホーチミンのSAPUWAも大容量の水を販売し、給水機の保守まで案内しています。水そのもの、家に置く道具、繰り返し来る配達、空き容器の行き先。この四つを追うと、ベトナムの宅配水がどのような日用品なのかが具体的になります。

目次

19リットルのBình úpと、18.5リットルのBình vòi

La Vieの南部向け商品ページでは、19リットル入りの天然ミネラルウォーターを7万ドンで販売しています。商品名のbình úpは、逆さに設置するタイプのボトルです。ボトルそのものを持ち上げ、コップへ少しずつ注ぐ使い方よりも、給水用の道具と組み合わせることを前提にした形になっています。La Vieの南部向け19リットル商品

これに対し、bình vòiは蛇口付き。南部向けの18.5リットル商品は、確認時の表示で7万1,000ドンでした。公式説明は、普通に水を出す状態と、連続して流す状態の二つを案内しています。容量が少し違うだけでなく、ボトルから水を取り出す部分の設計が違います。La Vieの南部向け18.5リットル商品

給水機に逆さに載せる19リットルと、容器自体から水を出せる18.5リットル。既に家にある給水器や置き場所によって、注文する型が変わります。

同じLa Vieの一覧に、ViVaもLa Vie+もある

水源にも地理があります。La Vieの公式FAQは、天然ミネラルウォーターの取水源として南部のLong Anと北部のHưng Yênを挙げ、源泉で瓶詰めする方式を説明しています。ここでの地名は同社資料の表記です。北部・南部で分かれた注文ページの先には、製造と地域配送の拠点があり、その先で家庭の空きボトルが回収されます。水源から給水機までを一つの工場だけで完結させる商品ではありません。La Vieの水源と製造の説明

大ボトルの売り場には、天然ミネラルウォーターのLa Vieのほか、ViVaやLa Vie+ Kiềmも並びます。確認時にはViVaの19リットルが6万ドン、La Vie+ Kiềmの19リットルが7万2,000ドンでした。ボトルの容量が同じでも、すべて同一商品ではありません。La Vieの大容量商品一覧

ViVaの製品名はnước uống đóng chai、つまり容器入り飲料水という表記です。天然ミネラルウォーターを示すnước khoáng thiên nhiênという表記とは分けられています。ラベルの文字やブランドの付記は、小さくても品種を見分ける手掛かりになります。水が透明で、入れ物が似ていても、注文上は別の商品です。ViVaの19リットル商品

La Vie+ Kiềmは、商品名にプラス記号とkiềmが付きます。公式ページでは19リットルの逆さ置きタイプとして案内され、メーカー名や容量、保管条件が掲載されています。本稿では各商品の健康効果を比較せず、家庭が選ぶ際の違いとして、名称、容量、容器、価格を追っています。ブランド名だけを覚えるより、注文票にある一行をそのまま確認するほうが、届く商品を特定しやすくなります。La Vie+ Kiềmの19リットル商品

初回の支払いには、容器3本分の15万ドンが加わる

La Vieの配送規定では、容器の保証金を1本5万ドンとしています。たとえば7万ドンの19リットル商品を3本、容器を初めて預かる条件で注文するなら、水代は21万ドン、保証金は15万ドン。この二つの小計が36万ドンです。配達先を指定して確認した最終請求額ではありません。ここでいう保証金は水を飲むための代金ではなく、手元へ届く再使用容器に対する預け金です。

次回、空き容器3本と新しい3本を交換するなら、同じ保証金を毎回新たに積み増すのではありません。一方、家に置く本数を増やす場合は、その分の容器も必要になります。水が何本届くかと、手元で何本の容器を管理するかは、近いようで別の数字です。

同じ配送ページは、3本以上の注文で送料無料と案内し、その直後に定額の送料2万ドンも記載しています。ただし、どの注文に2万ドンを適用するのかは説明されていません。「3本未満なら必ず2万ドン」とは読み替えず、配送先と注文数を伝えて確認する必要があります。水だけを1本の値札で比較すると見えない支払いが、初回と少量注文には残ります。La Vieの配送規定

注文窓口はウェブ、電話、Zalo、近所の代理店

La Vieの正規販売店案内には、公式サイトからの注文、電話、公式Zalo、Facebook、正規代理店での購入が並んでいます。Zaloは注文のやり取りにも使われており、専用通販アプリだけに窓口を絞る形ではありません。電話で前回と同じ商品を頼む人と、ウェブで商品を選ぶ人が、別々の入口を利用できます。

代理店検索には、販売店名、省・市、区・県の絞り込み欄があります。大きなブランドのロゴが付いた水でも、最後に家へ運ぶ販売店は地域ごとに存在します。商品を製造する企業、注文を受ける窓口、配送する拠点が、常に同じ場所というわけではありません。La Vieの公式代理店検索と注文案内

配送規定も、流通業者と代理店を分けています。前者は日曜を除く週6日、後者は週7日の配送という説明で、どちらも祝日とテトは除外されています。普段頼んでいる窓口によって、日曜日に届けてもらえるかが変わる仕組みです。住所だけでなく、どの拠点が担当しているかも生活上の条件になります。

2026年の新規購入特典は、家庭とオフィスを分ける

La Vieが2026年4月20日から12月31日までとして案内する新規購入企画では、大ボトル3本に500ミリリットルのLa Vie+の商品を1箱付ける特典が掲載されています。ただし対象は家庭で、オフィスや職場の住所は対象外です。「初めて注文する」だけでなく、どこで使う注文なのかも条件になっています。

新規客かどうかは、同社のシステムにある大ボトルの購入履歴で判定すると説明されています。期間中一度限りで、複数企画の併用はできず、景品がなくなれば早期終了する場合があります。家庭用の初回特典を、企業の備品購入や継続注文へそのまま当てはめることはできません。

対象住所にも範囲があります。企画の地域欄では、ホーチミン市はCần Giờを除外し、Bình DươngはDĩ An、Thuận An、Thủ Dầu Mộtの3都市を挙げています。北部も、たとえばHưng Yênは市部とVăn Giang、Văn Lâmの両県という指定です。これらは案内に残る行政地名の表記で、同じ省名なら全域が対象という意味ではありません。

さらに一部郊外や配送経路によって、販売店が最低5本を求めることにも触れています。期間中一度の特典は同社ウェブサイトや公式Facebook経由の注文として案内され、注文後には確認の電話があります。3本という広告だけでなく、住所と窓口も企画の条件になっています。La Vieの2026年新規購入企画

空き容器を返しても、保証金が全額戻るとは限らない

同企画に掲載された回収条件では、6カ月を超えて利用し、電話窓口で2〜3回以上の交換注文実績がある場合、訪問回収の運賃を1本1万ドン差し引き、4万ドンを返すとしています。店舗へ直接返す場合は5万ドン。一方、6カ月未満で利用をやめて回収を依頼すると、回収料は1本5万ドンです。

最終注文から3カ月以内に回収を申し出る条件もあります。これは確認した企画ページの条件で、全ブランド共通の制度ではありません。引越しで利用をやめる場合にも、預けた金額だけでなく、使用期間、最後の注文日、持ち込みか訪問かで精算が変わります。

引越し時には最後の交換日と回収日が別になります。飲み終えたボトルを返すところまで、販売店との取引が続く商品です。

回収された容器は、工場で再び検査される

La Vieは19リットル容器の循環について、利用者から回収して工場へ戻し、検査と24段階の洗浄工程を通すと説明しています。容器の品質が条件を満たす場合、最大15回再使用できるとしています。すべての容器を必ず15回使うという意味ではなく、状態を確認しながら使う仕組みです。

再使用の基準を満たさなくなった容器は、再資源化を行う事業者へ送ると案内しています。同じボトルへ水を詰め直す再使用と、素材として処理するリサイクルは、ここでは違う段階です。家庭の空き容器が次の配送で戻っていくことに、工場側の検査と選別がつながっています。La Vieの容器循環に関する説明

このため、空きボトルは水が入っていないからといって何にでも使えるわけではありません。別の液体を入れたり、傷つけたりすると、食品容器として次に使える状態から外れてしまいます。大きくて丈夫な入れ物でも、預かっている間の扱いが、返却後の行き先を左右します。

家に置くのは、水だけではなく給水用の道具

La VieのFAQには、温冷水器、19リットル用の蛇口、陶器の給水器、Black AdvanceやWhiteproという給水ポンプ、それぞれの清掃案内が用意されています。同じ水でも、蛇口を使う、容器を逆さに載せる、ポンプでくみ上げるなど、家での取り出し方は一つではありません。

同FAQは、水、空き容器、機器を清潔で乾いた涼しい場所へ置き、直射日光や強いにおい、薬品から離すよう案内しています。空き容器も、割れ、穴、変形、藻がない状態で保ち、別の液体や物を入れないという説明です。水を受け取るために確保する場所は、満タンのボトルだけの置き場ではありません。La Vieの保管・機器に関するFAQ

道具には保証もあります。La Vieの保証規定では、温冷水器のメーカーに起因する技術的不具合について、新品購入日から12カ月という案内があります。電子保証ではない商品は、型番・製造番号・購入日などを記した保証書を保管し、保証や封印のシールも損なわないことが条件です。無断修理や使用者に原因のある故障は、保証対象外または有料となる場合があります。

修理先は保証書に記載された窓口で、連絡がつかない場合にはLa Vieの顧客窓口が案内するとしています。修理日数は一律ではなく、保証センターの方針や交換機器の在庫によるという説明です。水を追加注文する連絡と機器の修理依頼は、同じブランドを使っていても別の用件になります。La Vieの機器保証規定

SAPUWAの大ボトルは18.9リットル

ホーチミンに拠点を置くSAPUWAの正式社名は、Công ty TNHH Nước Uống Tinh Khiết Sài Gòn。公式の企業情報には1992年1月18日の事業登録日が記載されています。会社紹介では、創業当初の約20人から250人超の体制になったと説明していますが、人数の基準日は示されていません。全国の飲料水市場の規模ではなく、同社が紹介する組織の大きさです。SAPUWAの会社紹介

商品一覧には「5 Gallon」のボトルがあり、容量は18.9リットルと明記されています。蛇口付きと蛇口なしの二種類。La Vieの19リットル、18.5リットルと似た大きさでも、数値まで同じではありません。「大きいボトル」という通称と、実際に請求・納品される商品単位を分ける必要があります。

同社は5リットルの蛇口付き・蛇口なし、7リットルの蛇口付きも掲載しています。さらに木製のスタンドと温冷水器も商品一覧に並びます。家庭に置く量を減らす選択肢と、給水設備をそろえる選択肢が、水の容量と一緒に用意されています。SAPUWAの商品一覧

水を届ける車両と、48時間以内の配送規定

SAPUWAの配送紹介は、ホーチミン市の20超の代理店・配送拠点と、GPSを搭載した20台超の専用車両を挙げています。こちらも掲載時点の基準日は明示されていませんが、水を製造する工場だけでなく、地域へ運ぶ体制を自社で説明しています。大ボトルの注文には、製造後の配送拠点が欠かせません。SAPUWAの配送体制紹介

具体的な配送規定では、ホーチミン市内を対象とし、5単位以上の商品注文で送料無料、注文成立から48時間以内という条件を掲載しています。原文は「5 đơn vị sản phẩm」で、大ボトルと小瓶の箱を混ぜる場合の数え方までは明記していません。一般的な紹介ページの「無料配送」という短い言葉より、こちらの規定は最低注文量まで踏み込んでいます。天候や交通状況などで遅れる場合の連絡窓口も示されています。

破損、へこみ、注文と違う商品などは、受取時に配達員と状態を確認して署名し、直ちに顧客窓口へ連絡する扱いです。同社の規定は、異常を記載せず受領の署名をした後では、これらを理由とする返品・交換の要請に対応しないとしています。受領書への記入まで含めた受け渡しです。祝祭日やテトには交通規制などで時間を変更する場合があり、電話で調整すると説明されています。SAPUWAの配送条件

配送紹介に記載された稼働時間は、平日が7時30分から18時、土曜が8時から17時で、日曜・祝日・テトは休みです。24時間注文を受け付ける案内があっても、24時間水を届けるという意味ではありません。注文を伝えられる時間と、車両が動く時間を分けているわけです。

水を届ける会社が、温冷水器の整備もする

SAPUWAは、自社の飲料水を利用する顧客を対象に、温冷水器の無料保守を案内しています。故障した際には技術担当者が対応するという説明で、水を売る係と、機械を点検する係が別の役割を担っています。水を繰り返し注文する関係が、家や職場に置いた機器の状態にもつながっています。

公式ページは、製品やサービスについて意見があった場合、顧客対応部門が連絡して対応する体制も記載しています。水の味、納品、機器の不具合では、問い合わせの中身が違います。ボトルの追加だけでは解決しない問題に、修理という窓口を設けています。SAPUWAの温冷水器保守案内

同社の公開Q&Aには、Sơnという利用者が、容器を追加するたび保証金が7万、4万、4万5,000ドンと違った理由を尋ねたやり取りがあります。Nguyễn Huy Cườngという担当者の回答は、以前の7万ドンに対し、2021年には3年以上の継続利用者を4万ドンとし、2023年には全顧客を4万5,000ドンへ改定した、と経緯を説明しています。回答の掲載日は不明で、これは現行価格表ではありません。家にある容器が、いつどの条件で追加されたかによって記録が分かれる例です。SAPUWAの公式Q&A

同じQ&Aには、ゴーバップから旧9区へ引越しても、それまでの利用者向け価格が引き継がれるかという質問があります。会社は配送を担当する拠点を案内し、その相談者の条件を引き継ぐと回答しています。引越しの荷物にボトルを載せるかどうかだけでなく、次の家へ誰が水を運び、それまでの利用記録をどこが受け継ぐかまでが、宅配水のやり取りになっています。

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この記事を書いた人

小島 怜のアバター 小島 怜 うまみ企画 CEO

株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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